1. 企業動向

ヤフーのZOZO買収でGMOペイメントゲートウェイの株価急落

概要

  • 9/12、ヤフーが株式公開買い付け(TOB)によりZOZOを買収すると発表した。
  • 報道を受け、GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)の株価が一時13%下落し、前日終値から10%安で取引を終えた。

解説

GMOペイメント
ゲートウェイの事業概要

  • GMOペイメントゲーウェイ(GMO-PG)は、GMOグループの決済事業を担う企業だ。
  • 2018年9月期の売上は、264億円に対し、当期利益は43億円で、まだ成長中ながら高い利益率を誇る。
  • セグメント別売上高の構成比は、決済代行事業が56%、金融関連事が24%、決済活性化事業が20%。
  • 主力の決済代行事業は、ECで利用されるオンライン決済代行と、店舗で行う対面式のオフライン決済代行などを手掛けている。
  • オンライン決済では同社のシステムを提供し、オフライン決済代行では、それに加えて店舗でクレジットカードの読み取り端末などを提供する。
  • その他、最近は地銀向けに、銀行口座と連動したスマホ決済サービスの「銀行Pay」のシステムも提供し始めている。
  • 2番目に大きいセグメントである金融関連サービスは、それに付随するサービスだ。
  • 消費者がECなどで購入した商品を受け取った後に、請求書でコンビニ/銀行払いが可能な「後払いサービス」や、ECサイトと消費者の送金/返金を代行する「送金サービス」などを手掛ける。
  • 3番目のセグメントである決済活性化事業は、ECや店舗経営を行う事業者向けのマーケティング支援を行っている。
  • 例えば、同社は消費者の決済データを持っているため、その分析結果を元に最適な広告を配信するサービスを手掛けている。

GMO-PGの株価が
急落した理由

  • 9/12、ヤフーがZOZOに対して株式公開買い付け(TOB)を行うと発表すると、GMO-PGの株価が急落した。
  • 前日終値の7550円から12.7%安の6590円まで急落した後、やや持ち直し、前日から9.5%安の6890円で取引を終えた。
  • GMO-PGの株価が下落した理由は、オンライン決済代行事業の大口顧客であるZOZOを失うことが危惧されためだ。
  • ヤフー傘下に入ることを契機に、ZOZOはオンライン決済代行の発注をPayPayに切り替える可能性がある。
  • PayPayは、2018年6月にソフトバンクとヤフーの合弁として設立された会社である。
  • そのため、PayPayへの切り替えは、ヤフーにとって取り得る決断と言える。
  • GMO-PGは、年間4兆円近くに達するオンライン決済代行金額の1割近くを占める大口顧客を失えば、業績への影響が大きい。
  • それを嫌気した投資家が株を売ったことで、同社の株価は下落した。

GMO-PGは
多様な取り組みで成長

  • GMO-PGは今回、ヤフーによるZOZO買収の影響から株価を下げたが、同社の成長性に疑問符がついたわけではない。
  • 同社は国内で既に多様な決済サービスを提供しており、まだまだ拡大の途上にあるからだ。
  • 2019年だけでも、下記のようなサービスを次々に打ち出している。
  • 2019年5月、ゆうちょ銀行もGMO-PGが手掛ける銀行口座連動型スマホ決済の「銀行Pay」を使い始めた。
  • すると、同月、ゆうちょ銀行、東急電鉄、横浜銀行とGMO-PGの4社で提携し、スマホから指示を出すことで駅の券売機から現金を引き出す国内初のサービスを開始。
  • さらに、2019年6月、GMO-PGはミクシィのエンタメ事業ブランド「XFLAG」に対し、イベントで使えるキャッシュレス決済のシステムを提供すると発表した。
  • また、9/2には、日本の越境ECサイト運営者に対し「多通貨クレジットカード決済(DCC)」サービスの提供を開始すると発表している。
  • DCCは越境ECサイトで海外の顧客が日本企業ののECサイトから商品を購入する際に、自国通貨建てかつ当日の為替レートでクレジットカード決済ができるサービスだ。
  • こうした国内の動きに加えて、GMO-PGは現在、東南アジアでも次々に新規サービスを展開している。
  • 成長著しい決済市場で、GMO-PGは次々と新たなサービスを打ち出して成長している。

*9/15 訂正
ZOZOの決済代行をPayPayに切り替えることが確定的であるかのような記述をしていましたが、現状でそのような報道はないため、訂正いたしました。お詫び申し上げます。

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